当院でのPT・OT教育方針
理学・作業療法士の学校がここ最近急増し、また確立した教育システムがないせいか 特に卒業してすぐの新人では リハ訓練の評価、訓練プログラムをたてられず、リハ手技も未熟であるため どうししていいか わからなくなるとうゆう状況をしばしばみます。
また クリテカル・パスが導入されたせいか リハ回復の状態が悪くても さらにその決められた訓練メニューだけをこなし あとは時期がくれば退院してしまうケースが多いのも事実です。
最悪なのは医師の指示書に筋力訓練とかいてあれば ひたすら筋力訓練だけ永遠にしていることです。つまり 患者さんには個人差があり 症状も様々なので 同じ訓練メニューでは よくならないのも当然なのです。従って 当院ではつねに“考えるPT”の養成を目指しています。
PT養成訓練プログラム
- 毎朝 リハ新患紹介をおこない 症例についての問題点、評価、リハ計画などについて 検討会をおこない最終ゴールの設定と適切な訓練の選択、組み立てができるようになる。
- 疾患の病態生理を学習し 疾患にもっとも適切なリハプログラムができるようになる。
- さまざまな訓練の利点、欠点を理解し リハプログラムの中で 症例ごとに なにがもっとも適切な方法か選択できるようになる。
- 訓練の手技について 技術の向上とともに 出てくる反省点を 見つけられるようになる。
極端に言えば 医師からは注意点だけを聞き あとは訓練内容、評価、問題点に応じたリハプログラムの変更、適切な訓練法の選択が適時できること。 また できるだけ多くの訓練の手技ができるようになり 常に反省点を見つけ、疑問をもち 研究することで さらなる技術の向上が期待できるようになれば 一人前と思います。
いくらAKAやPNF、ボバースが上手からといっても 適切な使い方をしらなければ何の意味もありません。 また 手技に関しても症例別にテクニックを変えなければいけません。
やはり 今後は“考えるPT”が必要なのです。
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当院のPT教育プログラムについて
当院ではproblem-base-learning (PBL)(問題基盤型学習)で学んでゆくシステムです。
最初から 積極的に患者を担当していただき 問題点の抽出、病態生理、訓練の組み立て、評価、患者指導をやっていただきます。そして その症例について立案したプログラムの欠点、利点につき討論していく形式です。
なぜ このような形式をとるのか、 症例を提示し説明してみましょう。
22歳 女性 大学生 バスケット選手
2年前にACL断裂にてBTBによる再建術を受けている。 手術は基幹病院でリハはクリティカル・パスで行われていた。
その後、競技に復帰したが、膝や足底の疼痛がとれず、大学でレギュラーになれず 一般会社に就職する。
その後同好会でバスケット続けるが 腰部椎間板ヘルニアとなる。 精査の結果 保存的加療で様子をみることになる。 本人は3ヶ月後の試合にでたいといっている。 医師の意見としてはACL再建靱帯の問題もなく、下肢全体の筋力低下であると説明を受けたが症状は全くよくならず 病院を転々とする。
- 足底や膝の痛みの原因は何だと思いますか?
- 椎間板ヘルニアになった原因は説明できますか?
- 3ヶ月後に復帰するための訓練メニューはどんなものが有効ですか?
- 訓練の評価はどのようにしますか?
- 患者に最適な訓練プログラムを立案して、指導できますか?
答え ここをクリック
あくまでも 当院の考え方です。 ご了承ください。
病態生理が考えられたら、あとはもう簡単です。
- 足底や膝の痛みの原因は何だと思いますか?
先ほど示した病態生理が答えです。
- 椎間板ヘルニアになった原因は説明できますか?
椎間板ヘルニアの原因は 急激な椎間板内圧の上昇です。まず姿勢、骨盤傾斜、腰椎可動域についてチェックしましょう。
- 3ヶ月後に復帰するための訓練メニューはどんなものが有効ですか?
もっと重要なことは、競技に復帰させて怪我をしてしまったら何もなりません。
最悪なのはACL再断裂です。 そのためにはまず靱帯損傷がおこる膝の外反、外旋位の状態で下肢、体幹の安定性をチェックし、接触した際の安全な転倒の仕方を指導しなければなりません。その動作ができるようにプログラムを立案していくのです。
- 訓練の評価はどのようにしますか?
- 足部のアライメントをみるために アーチサポートをつけた状態で膝蓋大腿関節障害が良くなるかどうかを観察します。
- 椎間板ヘルニアに対して マッケンジー治療概念に沿って プログラムを立案します。
- 腰痛、下肢痛がとれてくれば、バランス訓練などを体幹、下肢、同時に組み入れていきます。
- 関節由来の疼痛が出現すれば、AKAー博田法を使います。
- 膝蓋大腿関節痛の程度によって 徐々に負荷をかけてゆきます。
- 運動レベルの上昇が見られない場合はPNFを使います。
評価は毎回おこない かならず疼痛、筋力、可動域、バランスなど同時にみます。また筋力訓練を単独でおこなうのではなく
かならず認知、バランス、スポーツ動作などを一緒に出来る訓練を少しずつ組み入れていきましょう。
- 患者に最適な訓練プログラムを立案して、指導できますか?
ここまで 理解できれば 指導なんて簡単です。
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